DxOのPureRaw2/3を比較する

野鳥撮影をしていると、よりよい機材に目を奪われる。しかし、価格を見るとそう簡単に手がでるものではない。カメラ機材に一点集中すれば少しはなんとかなるかもしれないが、ほかにもやりたいことがあるとそうもいかない。
なんとか頑張って手に入れたのが、2世代前のマイクロフォーサーズのハイエンド機のOM D-EM1 MarkII、フルサイズやAPS-Cと比較されると厳しいところもあるが、価格の手頃さやコンパクトさ、その他の理由でこのシステムで頑張っている。

そこで目を付けたのがPureRawという画像処理ソフト。画像のノイズ除去が目玉のソフトだが、ノイズが除去されるだけでなく、画像のシャープさがかなら高まる。特にマイクロフォーサーズ機との相性がいいということでPureRaw2の体験版を試し、即購入とあいなった。
効果には満足している。高価なレンズには手がでないが、低コストで代替できているのではないかと思い込むようにしている。

とりあえず満足しているが、購入してすぐに3が登場。さて、アップグレードしようか、どうしようか悩んでいるが、ネットの記事などでは今一つ違いがピントこない。PureRaw3は体験版で30日間、ほぼフル機能が使えるので、自分の環境で比較してみることにする。

最初の画像は、OM D-EM1 MarkII+M.ZUIKO DIGITAL 100-400mmで撮影したアオジの写真だ。

左がJPEG撮って出しの画像。
下の左がPureRaw2のDeepPrimeで処理した画像、右が3の体験版のDeepPrimeXDで処理した画像。

この画面上のサイズでは違いは分かりにくいかと思う。拡大してみると、なんとなく違いを感じるがブラウザ上では大きな違いにはならないようだ。

こちらは、頭の部分を拡大したもの。作業PC画面上では100%に拡大して切り抜いている。
ここまで拡大してみると取って出し画像ではぼんやりした感じになるが、処理画像では明らかに違いが出る。DeepPrimeで満足していたが、DeepPrimeXDではさらにシャープになっているのがわかる。くちばしにかかる髭のような部分とくちばしの光沢感が明らかに違っている。

比較的近い距離で撮影した被写体ではかなり効果があるようです。特にトリミングする際には解像感が高まると感じる。

次に、離れた距離の被写体で比べてみる。機材は上記と同じもの。
初めのトビの画像はスライダーの左側が撮って出しJPEG、右側がDeepPrimeXDで処理したもの。下の画像はDeepPrimeで処理したものとなる。

離れた被写体では、画像をクリアにする効果はあるが、解像感という面では大きく高まるというわけではないようだ。やはりマイクロフォーサーズでは、近くで撮影しないと解像感は高まらないということだろう。

ここまでは、どちらかというと野鳥画像をどこまでシャープにできるかという観点でチェックした結果だが、高感度撮影時のノイズに関して(PureRawの本質はどちらかというとこっちのほうなのだが)、および別途楽しんでいる低画素のオールドデジタル一眼やジャンクレンズでの効果などもテストしてみたい。